親切がゆえ、不親切 ~ハイブリット型日本人になりたい~
海外に来ていつも思うのは、とにかく表示が不親切なこと。
例えばバス。
これに乗って果たして行きたい場所へ到着するのか?
いったいいつ降りたらいいのか?
そもそも次の駅はいつやってくるのか?
とにかく謎だらけ。
一方日本なら、どの系統がどこに停まり、どんな停留所があるかは
各停留所に書いてあるし、
ひとたび乗れば、すぐに次の停留所のアナウンスが流れます。
時には、日本語に続き、英語、中国語、韓国語…と
とにかく丁寧。
黙っていても相手の気持ちを推し量り、先回りをして行動がとれる。
小さいころから相手の立場に立って考えることを当然のようにやってきた日本人だからこそできることです。
(最近は、各国の空港もかなり親切になってきて日本が唯一親切表示を誇れる国
とは思いませんが、きっと日本の影響だと自負してます(^^))
では、海外で不親切な表示に困り切って立ち往生したり、
とんでもないところに行ってしまうかといえば、決してそうではありません。
バスに乗るとき行きたい場所を告げれば、大きな声で着いたことを教えてくれるし、
笑顔で“enjoy your trip!”なんて一言が返ってくる。
タクシーの運ちゃんでさえ、道を聞けば車から出てきて大きな身振り手振りで
道を教えて、満足気に車に戻っていく(もちろん、例外もあるでしょうが)。
あぁ、分かった。
基本親切でフレンドリー、コミュニケーションが基本の文化の中で、
相手の気持ちを推し量るとか、来訪者が困らないようにあらかじめ準備しておく
といった感覚は生まれにくいだけなのですね。
私は、コミュニケーションで道を切り拓いていく文化も、
相手のことを気遣い相手の立場に立って考えるという文化もどちらも大好きです。
コミュニケーションは人と人とのつながりを生みますし、
本当にどうしようもないとき、そこにきちんと情報があれば、誰だって安心です。
相手の立場に立ちつつ、フレンドリーにコミュニケーションをとる。どちらもできれば、きっと日本人は無敵です!?
世界に誇れるハイブリットな日本人がますます増えればいいなぁ、
私もそんなハイブリットな日本人になるぞ!
と決意新たに旅を楽しんでいる嫁で有ります。
水中で生きるように、陸で生きる~ダイビングで感じること~
浅い経験ながら、ダイビングの時にいつも感じるのが、一緒に潜った人たちとのつながりです。
海の中にはそこでしか味わえない美しさがあり、なにものにも代えられない世界が広がっています。そんな世界を見るために、ダイバーたちはボンベを背負い、水中へと潜っていきます。
ダイビングにおいて、一緒に潜る仲間の存在はとても大切です。
ひとたび水の中に入れば、会話はできず、空気は自分たちの背負った分しかありません。誰か1人でも困難を感じていれば進むことはできないし、1人で引き返すこともできません。
そんな世界は、たった今出会った人を、一瞬にして一蓮托生の運命を共にする仲間にしてくれるのです。
例えば自分のボンベの空気がなくなることは、全員の命の危険につながります。そうならないよう早めに知らせなければいけないし、万が一空気がなくなったときは、仲間の空気をもらって水面へ帰ってくることになります。
全員が楽しく安全にダイビングを続けるために、困ったことがあれば我慢をせずに助けを求めることが重要なのです。
私はこの、"困った時は、助けてもらう"という心の持ち方が好きです。
言葉も今までの生き様も超えた世界で、人はとても謙虚になります。
普段ならこれくらいいいやと流してしまうような困り感も互いに確認し合えます。そんな環境は、数時間の出会いを慈しみ深いものへと導いてくれるのです。
もし、私たちが日ごろから水中で生きるように生きられたら…。世界はもっと優しく温かいものになるのではないでしょうか。自分が困ったときに謙虚に助けを求める姿勢。そこに、素晴らしい世界の入り口があるように思います。
思ったことを素直に表現する~ケアンズ1日目の出会い~
ケアンズ空港に降り立ち、中心地へ出ようとシャトルバスを利用した時のことです。受付でホテルの名前を伝え、料金を支払いバスを待ちますが、まだ宿を決めていなかった私たちは、中心地にありそうなホテル名を適当に伝えてバスを待ちました。
到着したバスに乗るのは私たちだけ。受付でもらったカードを渡すと、運転手は驚きながらもさわやかな笑顔で言いました。
“お前たちバックパッカーだよな!?”
”本当にこのホテルに泊まるのか??”
”ここはケアンズで一番いいホテルなんだぞ!!”
日本ではありえない質問ですが、あまりにも悪気なく聞いてくるので、いやな気はしません。まだ何も決めていないので、中心地に行きたいことを伝えると、よっしゃとばかりに最高の笑顔で
“俺にまかしとけ、いいところを知っている!”
とバスを発車させます。
運転中もこの道がメインの通りだとか、大きな移動におすすめの方法などいろいろと教えてくれました。到着したのは、店が立ち並ぶ通り。バックパッカーインやツアー会社がたくさんあるからと、さわやかに去っていくバス。おかげで、朝食にもありつけ、その後の計画もゆっくり立てることができました。
もし彼がぶしつけともとれる質問をしなければ、こんなに幸先のいいスタートを切ることはできなかったでしょう。相手がどう思うかを考えると、素直に思いを伝えることはとても難しくなります。けれど、他にいい案があるときや純粋な質問はきっと相手に伝えて正解なのだと思います。コミュニケーションを持ち、互いが交わることで、新しい道や選択肢につながるのではないでしょうか。
本文とは関係なく、グレートバリアリーフでちょける嫁
ハワイ島③:アカカフォールズ・キラウエア火山
ハワイ島の北西部にあるアカカフォールズ。
アカカという勇者が妻に不義理をしたことを悔い身投げした崖で、妻が悲しみの涙を流してできたという伝説のある滝(諸説あり)。
ぐるっとめぐると1時間ほどかかる周遊道は、閉鎖中。
駐車場(5ドル)から5分ほど歩くと、アカカの滝を見ることができます。
これ以上近づくことできないのが残念ですが、滝の水の落ちる音とそのスケールはやはり圧倒されます。
解説によると、ナイアガラの滝は52m、アカカの滝は135mでアカカの勝ちだとか。世界の名だたる滝も見て圧倒されたいなぁと妄想は膨らみます。
その後、ヒロ地区でメリーモナークというフラダンスの世界大会が行われていたので近くまで行ってみました。チケットはすぐに完売してるけど余ったチケットを売っている人がいるらしいということで近くをうろつくも、どうやらもう遅かったよう。(PM6時開演で、着いたのが6時前だったのです。街の雰囲気だけ味わってきました。
そこから車を走らせること30分。
いよいよキラウエア火山へ!
7時ごろに到着すると、日も暮れて噴火口を観るのに絶好のコンディションに。
ビジターセンターの近くにあるボルケイノビレッジというホテルのビューポイントから噴火口も圧巻。しばらく車を走らせ、ジャガーミュージアムからの景色も圧巻。自然の偉大さを前に、ちっぽけな自分がすがすがしく感じます。
私のカメラテクニックの限界をはるか超えた景色でした。
Honuを見て幸せに
Kahalu'u Beach Parkというシュノーケルのできるビーチへ行ってきました。
ゲストハウス(Ku Ke Aloha)から車でおよそ20分ほどで到着。
駐車場無料、ライフガード付きで家族連れでにぎわうビーチです。
ベンチもあるので、荷物を置きシュノーケルセットを借りることに。
この日はたまたま日本人のスタッフさんがいらっしゃる日(火、水)でした。
フィンとマスク、シュノーケルを借りて13.5ドル、いづれか1つは5.25ドルです。すべて海の環境保全のために使われると聞き、なんだかうれしい気持ちになってしまいました。ちなみに、領収書を持っていくと、2回目からはフルセットが8.5ドルで借りられるそうです。
マスクとフィンのサイズも丁寧に見ていただけるし、オリエンテーションもあるので初めてでも安心してトライできます。カメさんが21匹生息しているそうで、がぜんやる気に。いざ海へ!!
どれだけ見れるかな??
こちらは固有種
溶岩でできたビーチで砂が少ない分、視界もクリア。すぐにおさかなさんたちに遭遇しました。
目の前を悠然と通り過ぎるおさかなさん。
ウツボもいた!
夢中になって激写している私に突然その時はやってきました!
まるで、空を飛んでいるように私の前を通り過ぎるカメさん。
もっと上手にとりたかった!
カメのことをハワイ語でHonuといい、見ると幸せになれるとのこと。”今でも幸せだと思うけど、もっと幸せになれるね!”と。その後も、おすすめのスポットを教えてもらって、とても親切にしていただきました。こういう出会いが、すでに幸せを感じる時間です。
ここは、遠浅なのでもっと深いところがいい人は2 stepsというポイントがおすすめだとか。見られるおさかなさんはどちらも同じだそうです。
ハワイ島にやってきました!
世界一周前に、私の人生に欠かせない方たちと一緒にハワイにやってきました!
初めの1週間は、ワイキキで日本人丸出しではしゃぎ、昨日から、夫婦2人でハワイ島(Big Island)に移動。”Ku Ke Aloha”というゲストハウスにお世話になっています。
Island airでホノルルからコナへ。Island airのHPで直接チケットを取って往復1人150ドル。預かり荷物1つにつき15ドルでした(重量によって金額が決まるので、タグに重量が記入されます)。
ちょうどプロペラが見える位置の座席でしたが、軽自動車が本当に全力出し切って走っているかのようにフル稼働で頑張る機体。全身をもみほぐすマッサージチェアばりのシートの振動に心躍る1時間。あっという間にコナ空港に到着します。
空港レンタカーの場所を探すと、シャトルバスが待っている。どうやら別の場所へ移動
して手続きをするようです。必要なところだけ切り拓き、できるだけ自然をそのままにしているその雰囲気がとても気に入りました。
自然の中にお店や家がぽつぽつと並び、自然の音にあふれる島。
レンタカーは必須です。
原体験の旅~”べき思考”からの解放~
”The Journey 自分の生き方をつくる原体験の旅”
私にとっての原体験の旅は、20の頃妹と行ったインドの旅。伯父のインド出身の知り合いがチケットを取ってくださり、ムンバイからアグラ、アジャンタ、エローラ、ジャイプールそしてデリーへと抜ける約1か月の旅です。
ヒンドゥー教、ガンディー、タージマハル…。学の浅い私の知っているインドはそのくらい。勧められるままのコースを、妹と2人で巡る旅。どこへ行っても、土埃と喧騒、そしてカレーのにおい立ち込める町に、大声で話しかけてくるインド人。怒られてるのか、商売をするつもりなのか、はたまた優しさなのか…。なにもかもが強烈すぎて、旅が始まってそうそうにホームシックになってしまいました。
それでも、やはりインドは素晴らしい国。朝焼けに照らされたタージマハル。たたずまいだけで圧巻のアジャンタ、エローラの石窟。散歩をするだけでワクワクしてしまうカラフルな街並みのジャイプール。偉大な先人たちの生きざまが垣間見える遺跡に次々と出会い、ちっぽけな自分がむしろ痛快になる毎日でした。
そんな中、ジャイプールで出会ったおじさんの一言は、私の心の持ち方を大きく変えてくれるものでした。道端で出会ったそのおじさんから、何かを問われ、少し考え込んでしまった、私たち姉妹。そのときおじさんはこう言いました。
”考えてはダメ。考えるとブスになるよ。”
考えたらダメ??よく考えなさいと言われたことはあっても、考えるなとアドバイスする大人に今まで出会ったことがあったでしょうか?日本にいたらきっと受けないであろうこのアドバイスと、いちいち常識を破ってくる旅の毎日が相まって、この一言に大きな衝撃を受けてしまいました。
それまでの私は、何事も”~すべき”、”~しなきゃいけない”と考え、とても窮屈な思いをして生きていました。けれど、一歩日本を出ると、今まで自分が正しいと思っていたことは、別に唯一無二の正解だったわけではなく、常識でもない。すべきことなんて一つもないんだと思うと、急に心が楽になりました。
以来、私は”~すべき”という考え方を”べき思考”と呼んでいます。べき思考から解放されると、人生の選択肢は増え、今までよりもっと自由でいろいろなことにチャレンジしている自分に気づきました。
大きな影響を与えてもらった、インド。きっと、そこにはもっともっと魅力的でたまらない世界がまだまだ待っているはず。また再びインドに心揺さぶられる日が待ち遠しく、わくわくが止まりません。