わくわく夫婦の嫁日記~ただいま世界一周中~

中学校教員夫婦から、世界一周夫婦になった嫁の旅行中の徒然日記

名もなき蓮池を眺め想う~ベトナム、ハノイにて~

私の1番好きな花

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それは蓮の花です。

蓮の花が泥水から伸び出でて、

強く、美しく咲いている姿を見るのが好きです。

 

蓮の花はよく、

”泥(でい)より出でて、泥(でい)に染まらず”

と表現されます。

 

蓮は泥水の中で育ちます。

泥が濃ければ濃いほど、その花は大きく美しく咲き誇ります。

 

泥の中から出てくるにも関わらず、

その葉や花は泥にまみれることなく美しい。

蓮には、泥水をはねのける自浄の力があります。

 

思い出す10代の出来事

ある日、とても人気のあるバンドが活動を休止しました。

理由はよくあるゴシップ。

 

そのバンドの楽曲は純粋な恋心を歌ったものが多く、

若者に特に人気で、私の周囲にも激震が走りました。

 

活動が再開し、新しい楽曲が発表されたとき、

大ファンだった友人が

”もう素直な気持ちで聴けない…。”

と嘆きました。

その時、私はよくわからない違和感を覚え

もやもやしました。

 

何かと考え込みがちな10代の私。

その日からこのもやもやと向き合い続け、

とりあえずの答えにたどり着きました。

 

”汚れたり、傷ついたりした先に、それでも残る純粋さこそ、

本当のピュアなんじゃない??”

と。

 

蓮の花がまさに表現するもの

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時がたち、蓮を表すあの表現と出会い、

私が感じたあの時の気持ちは、まさにこれだと思いました。

 

劣等感だったり、

自分の道に迷い、選択に自信が持てなくて

これでいいのかとふさぎ込んだり…。

いい歳をして、未だに自問自答の日々です。

 

それでも蓮の花を見ると

悩むときは思い切り悩み、

汚れるときはとことん汚れ、

それでも自分の真実を見つけ出し、

その道をまっすぐ進めばよいと

言われている気持ちになります。

 

私は時に人を傷つけ、期待を裏切り、

自分本位な選択をしてきました。

 

人は生きているだけで、何かと人を傷つけます。

1人として同じ人はいないから。

期待に応え続け、誰一人傷つけずに生きていくなんて土台無理な話。

そして、誰かを傷つければ少なからず自分も傷つきます。

 

それでも生きている

もちろん私たちは、今を生きています。

まっすぐ前を見て。

それでいいのだと思います。

 

自分に正直に、誠実に。

例え、泥の中にあっても、

その泥をかき分け、超えた先に

人は美しい花を咲かせることができます。

 

泥より出でた蓮の花。

 

泥にまみれても染まることなく

何事もなかったようにしなやかに咲く蓮の花。

これこそが、真の美しさだと思います。

 

*文中に出てきたバンドは、今でも大人気。

 本物は、本物ということですね。